デジタル時代にリモートで仕事をする

デジタル時代に入って久しいですが、リモートで仕事をする風潮が強まったのは近年になってからです。働き方改革によって仕事の形態が多様化したのは事実ですが、遠隔で勤務する人はまだ多くありませんでした。インターネットを介しての共同作業というと、ビデオゲームなどのエンターテイメント業界が2020年までの主流でした。しかし、同年の新型コロナウィルスの感染予防対策として、ビジネスシーンにも一気に普及することになりました。 

新しいデジタル新時代がスタートしたのです。これから導入しようとしている企業も多いですが、紹介サイトをチェックするときは注意を要する点があります。それはメリットばかりに目を奪われずに、デメリットも十分に把握する必要があるという点です。最大のデメリットとして、セキュリティのリスクが高まることが挙げられます。企業内のLANは非常に高度なセキュリティで守られているのが一般的です。自宅やカフェなどでインターネットに接続する際は、それよりも遥かに脆弱な状態になってしまいます。特に公共のwifiは鍵がかけられていないことが多く、重要なデータを盗み見られてしまう恐れがあります。物理的にUSBメモリやパソコンを紛失してしまうリスクも小さくありません。自宅外で作業したときに置き忘れたり、悪意のある人物に持ち去られたりするケースもあるのです。 

このような問題をしっかり把握したうえで、段階的に可能な範囲から始めていきましょう。少なくとも、現実との境界を一気になくしてしまう必要はありません。基本的にオフィスで仕事をする形にしておいて、幼い子供がいる社員のみが利用できる制度としてスタートしても構いません。もちろん技術や制度の基盤が整っているなら、勤務形態の改革として推し進めるのも一つの手です。アイデア次第では、他社と異なる方法で取り入れるという方法もあります。 

たとえば、オンラインのビデオ会議を利用する企業が増えたことも話題になりました。ゲーム業界のお仕事でなくてもアバターなどを利用した仮想世界で働くスタイルがやってくるという見方もあります。会議室やホワイトボードが用意されていて、仕事や研修を行えるVRのサービスがすでに海外で提供されています。このように、リモートで仕事をする流れが加速していくのは間違いありません。スピード感のあるビジネスシーンに対応していくには、自分や企業のスタイルをその流れに乗せていくことが大事なのです。