デジタルデバイスとネット環境を使って仕事ができる現代では、オフィスでの労働にこだわる必要はなくテレワークという働き方が昔ほど珍しくなくなっています。そのテレワークの一種である在宅勤務も、新型コロナ感染症の流行に伴い導入する企業が増えていますが、そこにはどんなメリットがあるのかというと、第一にコストを削減できるという利点があります。
なぜなら在宅勤務をすれば、その通勤という行動そのものが必要なくなるからです。通勤をしなければ、電車やバスといった公共交通機関を利用するとき必要になる定期券代や車であればガソリン代などはかかりませんから、会社にとってはコスト削減に繋がります。
それから、通勤時間がなくなるということもメリットの一つです。特に地価の高い都心部であれば、オフィスから遠く離れたベッドタウンに家を持ち、往復で何時間もの通勤をすることになります。何かを生産するわけでもなく、ただ移動するためだけに満員の電車やバスに乗っているのは仕事ではありませんがかなりの負担です。オフィスまで出向く必要のない在宅勤務であれば、そこにかかっていた自由に使えるようになりますし、混雑している電車やバスに耐えることも必要なくなります。それは労働者にとってとても喜ばしいことです。
自由な時間が増えることは、ワークライフバランスの見直しもできます。時間に余裕ができるし、体力の消耗も抑えられるということでプライベートを充実させることができるようになります。例えば子供がいるのであれば、育児に力を入れたり今までできなかった趣味に挑戦することだってできます。仕事が中心の毎日では、そういう事ができずに肉体的・精神的な疲労が蓄積するだけでしたが、在宅勤務によるワークライフバランスの見直しが、無理なく仕事と生活を充実させる効果を生み出します。
そして、在宅勤務のメリットについて考えるとき、障がいを持つ人達が働きやすくなるという点も忘れてはいけません。これまで電車・バス・車といった交通手段を利用しにくかった障がいを持つ人達は、通勤する必要がないのであれば労働力として活躍できます。障がいを持つ人達が扱いやすいようにカスタマイズされたデジタルデバイスを使えば、しっかりと仕事ができるからです。そうして障がいを持つ人達が、手に職を持って安定した収入を得られるようになれば誰かに頼るのではなく自立して生活できるようになり社会的にも大きなプラスです。